4月より下北沢成徳高等学校の校長を拝命した栗原忠雄と申します。
本校では4月8日に入学式が行われました。幸いなことに、正面玄関わきにある桜は満開の状態を保ったまま新入生を迎えることができました。その入学式の校長式辞の中で二つのことをお話しさせていただきました。一つは高校生活は「自分探しの旅」であること、もう一つは「思いやり」の心を持ってほしいということです。
教科の学習を通して目に見える学力をつけること、学校で行われる様々な教育活動や人間関係を通して思考力、判断力、そして想像力など目には見えない学力を養うこと、この二つが相まってやりたいことが見えてくる。自分はこのようにしたい、このようになりたいということを見つける3年間であってほしいと思います。
詩人の宮澤章二さんが作った「行為の意味」という詩の中に「『心』は誰にも見えないけれど、『こころづかい』は見える。『思い』は見えないけれど、『思いやり』は誰にでも見える。その気持ちをカタチに。」という一節があります。この一節は東日本大震災のあとACジャパンのCMで毎日のように流されていましたので、記憶に残っている人も多いことでしょう。
「思いやりの心」を持って他者に接してほしい、決して誹謗中傷をしてはいけません。それが高校生活を楽しく、有意義にするために必要なことです。人間は一人では生きていけません。助け合って生きていくときに「思いやりの心」が必要となるのです。
楽しく有意義な3年間を過ごしてください。