受験生の皆さん、保護者の皆様、下北沢成徳高等学校の扉を開けてくださり、感謝申し上げます。
本校は「広く社会で活躍する女性を育てる」ことを建学の精神として1927年に創立されました。創立から100年近く経過し、「社会」の概念は、地域社会から日本全体に、そして世界へと大きく変化しました。世界で活躍する人になるためには、高いコミュニケーション能力、異分野の人々と協働できる幅広い教養、そして語学力が不可欠です。これらの力を少しでも伸ばそう、伸ばしたいとお考えの方は、是非学校説明会、オープンスクールなどの行事にご参加いただき、下北沢成徳の教育を肌で感じていただきたいと考えています。
教育の成果は、数値化され可視化されるものと、目には見えないものがあります。本校では日々の学びを大切にし、基礎力の充実に力を注いで目に見える学力を養います。また、学校行事など様々な教育活動を通して人格を陶冶(とうや)し、目には見えない学力を高めます。日本の高校生は、諸外国に比べ「自己肯定感」が低いという調査結果が出ていますが、「自己肯定感」、言いかえれば「ゆるぎない自信」は、小さな成功体験の積み重ねによって培われます。少しずつ、一歩ずつ前進していきましょう。
高校時代はよく「自分探しの旅」と言われます。生徒たちは教育を通じて社会人としての基礎を身につける一方で、葛藤しながら自分らしい生き方を見出していくものです。その生徒たちの試行錯誤に向き合い、応援することが私たちの大きな使命であると考えています。
皆さんが下北沢成徳で「自己実現の旅」の第一歩を踏み出すことを切に願っています。
下北沢成徳の建学の精神は、1927年、創立者・武中武二が志した「広く社会で活躍する女性を育てる」に基づきます。そして「学ぶ人を育てる」「品性を育む」を教育目標に掲げ、今日まで実践してきました。また、学園・教師・生徒の間には「助ける精神」が養われているのも伝統の校風。学ぶ姿勢や品位、女性だからこそ必要な自主性や女性ならではの人を癒す力がこうして培われていきます。創立以来、100年近くにわたって、生徒一人ひとりの可能性を限りなく伸ばしていく武中武二の志が、脈々と受け継がれています。
女子商業学校として開設された本学園の校訓は「にこやかに働け」です。
創立者武中武二先生は校訓の由来として
「当時の我国の風潮としては、未だ労働べっ視の傾向が残っており、特に女子の勤労に対してははなはだしく、女事務員という言葉には、軽蔑の意味が含まれていたことなどに対する反抗として生まれた。現在はかかる風潮はなくなったけれども、凡ての価値の基をなす勤労を尊び、にこやかに之に立ち向かうことこそ、人として最も大切なことである。」と綴っており、その前提としての勉学を奨励する意味をこめてこの校訓を考えられました。この校訓が刻まれた石碑は、昭和29年3月に卒業生によって建てられ、現在は体育館へ向かう中庭に設置してあります。
女子商業学校としてスタートした本学園の校章は、創立者の武中武二先生の出身校である東京商科大学(現一橋大学)の校章(マーキュリー)を参考にデザインされました。商業高校にふさわしく、マーキュリーはローマ神話の商業の神様であり、羽は「向上・活躍・理想」を表し、中央の杖は「安全・堅実・現実」を表しています。昭和23年の学制改革により、成徳中学・高等学校に生まれ変わった折に、校章も一部変更され、羽と杖のデザインはそのままにSEITOKUの文字が入ったデザインになりました。
創立者・武中武二先生、成徳女子商業学校を設立
生徒数、1,000名を突破
戦災により木造校舎焼失。鉄筋校舎のみ残る
学制改革により、成徳中学校・成徳高等学校となる
成徳高等学校、第1回卒業式
学校法人成徳学園となり、成徳学園中学校・成徳学園高等学校となる
私立女子校としては全国で初めて、産業(商業)教育研究校に指定される
商業科を廃止。普通コース・進学コースを設置
創立50周年記念事業としてせいとく幼稚園開園
アメリカ研修旅行開始
グリーンキャンプ開始
創立60周年記念事業として、軽井沢山荘が完成
国際理解コースを設置
コンピュータ教室を設置
国際理解・特進・綜合・日本文化の4コースを設置
国際理解・文理の2コースを設置
オーストラリア修学旅行開始
下北沢成徳高等学校に校名を変更
新制服採用
新校舎完成
創立80周年記念式典を挙行
3コース制(特進・進学・国際)を設置
クォーター制導入
創立90周年記念式典を挙行
2コース制(グローバルエデュケーション・ブロードエデュケーション)を設置