学校法人成徳学園の創立100周年記念式典を執り行いました。
”本学園は1927年、武中先生が28歳の時に創立されましたが、当初は生徒募集がうまくいかず、経営的に非常に厳しい状況でした。しかし、先生と同じように学校創立に熱い思いを持つお父上の協力もあり、困難な時期を乗り越え、ついに女子の5年制の教育機関として認められたのです。
武中先生は女性が社会で活躍し、社会の中心になってもらいたい、そのような生徒を育てたい、という一心で本学園を創立しましたが、私もその思いを受け継いでいます。生徒たちに卒業後、広く社会で活躍してほしいと願っています。国際人になってほしいのです。
これは実際に世界を飛び回ってほしいという意味合いではなく、常に頭の中に世界のことを考えてほしいということです。世界には、いまもどこかで戦争などで苦しんでいる人がいます。このような人々を常に思いやれること、人類の平和について関心をもてること、そのことが国際人であると思いますし、そういった人を育てたいのです。
私はこの思いのもと、生徒たちが同世代の海外の人と交流ができるよう、本学の先生方の協力のもと、修学旅行を海外にいたしました。本学が海外の学校に留学できる環境づくりをすることに繋がると考えたのです。このような活動が認められ、昨年10月に私は天皇陛下から旭日小綬章を賜りました。思いがけないことでしたが、武中先生の思いが100年の時を超えて、私の中で繋がっていたのだ、そのように考えています。本校は大勢の人に支えられてきましたが、これからも、本校が末永く続いていくことを願っています。
そして本日、創立100周年を記念して、新しい姉妹校ができたことをご報告できることを、大変嬉しく思います。
本学園は創立以来様々なことがございましたが、これからも、広く世界で活躍する人たち、世界のことを考えられる国際人を育ててまいります。”
日本女子大学学長の篠原聡子先生をお招きし、「デザイナーという仕事ーあなたの明日の選択のためにー」という題で記念講演を行っていただきました。
篠原先生は大学で建築デザインを研究なさっており、本講演では先生が以前造られた建築のお話を通して、現代日本の居住形態や孤独死増加の問題などについてもうかがい知ることができました。
生徒たちは、普段あまり聞くことのできない大学の先生の講演を熱心に聞いていました。
この講演をきっかけに、建築デザインに興味を持った生徒もいることでしょう。
ミモザホールでの式典が終了したのち、ホワイエにて祝賀会を催しました。
祝賀会では、今年新しく姉妹校となる海外の高校から届いたビデオメッセージや、成徳の歴史を振り返る映像を視聴しました。思い出話に花が咲いたようです。
今回の100周年記念の行事を通して、生徒、教職員ともに成徳の歴史を振り返り、その重要性を学ぶことができました。
成徳が築き上げてきた100年を、これからの未来に繋げていきます。